共焦点レーザースキャン顕微鏡

機種メーカー設置実験室
FLUOVIEWオリンパス507組織検査室

 共焦点顕微鏡では、光源側のピンホールを出た光は、顕微鏡対物レンズを通り、サンプル上の一点(対物レンズの焦点面上)に集光します。ここで発生した反射光または蛍光は再度、対物レンズを通りダイクロックミラーによって折り曲げられ、観察側に置かれたピンホールに集光され、検出器に達します。サンプル内では光が集光していない他の部分からも光が出てきますが、これらは観察側に置かれたピンホールを殆ど通ることができません。その結果、観察側のピンホール後方には対物レンズの焦点面だけの情報が伝えられます。このままではピンホールに対応する点情報しか得られないため、レーザビームを二次元的にスキャンすることにより二次元画像を得ます。

光学顕微鏡に比べ、以下の点が優れています。
・フレアのないコントラストの良い画像が得られる
・分解能が高い
・標本の断面像を得ることができ、三次元像を構築できる

☆利用者の方へ☆
 本機種利用にあたって、お使いの蛍光色素名・励起波長・蛍光波長を把握し、本機種で検出できるか実験前にご確認ください。蛍光色素の検出は、レーザー光源の種類と搭載吸収フィルターにより制限されます。よって、あらゆる蛍光色素に対応できるわけではありません。


□特徴、仕様
 FV500 (H13年導入)

FV300  (H8年導入)
顕微鏡タイプ倒立型

ディッシュの細胞観察に適。ただし、ガラスボトムディッシュ使用のこと(普通のディッシュの厚みだと、ピントが合わないため)。
スライドグラスの場合は、カバーグラス側を下にして観察。
正立型

スライドグラス観察に適。






レーザーの種類
  • Ar(488nm)
  • HeNe-G(543nm)
  • HeNe-R(633nm)
  • HeCd(442nm)
  • Ar(488nm)
  • HeNe-G(543nm)
  • HeNe-R(633nm)

検出器  4チャンネル
3チャンネル
吸収フィルター
  • CH1---BA465-495、BA505-525、BA505IF
  • CH2---BA520-550、BA560-600、BA560IF、BA610IF
  • CH3---BA660IF
  • CH1---BA510IF、BA530RIF
  • CH2---BA585-640、BA665IF

対物レンズの種類
  • UplanApo 10x
  • UplanApo 20x
  • UplanApo 40x
  • UplanFl 60x Oil Iris (油浸、開口絞り付き)
  • PlanApo 60x WLSM(水浸)
  • UplanApo 100x Oil Iris (油浸、開口絞り付き)
  • UplanApo 10x
  • UplanApo 20x
  • UplanApo 40x Oil Iris((油浸、開口絞り付き)
  • UplanApo 40x Oil Iris Ph3 (油浸、開口絞り付き、位相差)
  • UplanApo 60x Oil (油浸)
  • UplanApo 100x Oil Iris (油浸、開口絞り付き)
操作 セミオートマチック
マニュアル
オプション炭酸ガス培養装置 
制御PCWindows XP
(2010年6月にversion up.)
※USBは、事前にウィルスチェックを実施して下さい。
※ネットワークには接続していません。
Windows NT4(英語版)
※USB非対応です。データ保存には、MOディスク640MB以下をお使いください。
※ネットワークには接続していません。
 
[注意]
・本機は、UV励起レーザーを搭載していないため、核染色でよく用いられるDAPIやHoechstの蛍光画像取得はできません。他の色素で対応しましょう。

□その他、備品
 油浸オイルimmersion oil
 レンズペーパー

利用に関すること
・対物レンズの油浸オイル汚れが問題になっています(特にFV500)。対物レンズの汚れは、解像度の低下につながります。ドライレンズにもオイル付着が見られますので、オイルを使用された方は、全ての対物レンズを掃除してください。
 1.油浸レンズで観察するときは、油浸オイルを過剰に滴下しないこと。<一滴で充分です。>
 2.観察後は、油浸オイルを拭き取ること。<直後の措置が大切>
 3.レンズホルダーを回転させるうち他のレンズについてしまうので、「全てのレンズ」を拭くこと。

[更新2014.12.18]