第3回生命資源研究・支援センターシンポジウム
「我が国における実験動物の福祉向上と動物実験の適正化に関する最近の動向」
熊本大学生命資源研究・支援センター 病態遺伝分野 教授
浦野 徹
昨年の平成18年6月1日に、我が国のあらゆる動物の親法である「動物の愛護及び管理に関する法律」及びこの法律の下にある実験動物についての規制である「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」がそれぞれ改正され、これらにより実験動物の福祉向上をめざすこととなった。さらに、各大学等における動物実験等の適正な実施に関しては、これらの法律と基準を踏まえて、文部科学省が上述と同じ6月1日に、「研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針」を各大学の学長宛に告示した。以上の経緯を踏まえて、熊本大学では「熊本大学動物実験等に関する規則」を策定し、これに基づいて本年4月以後の動物実験を適正に自主管理していこうとしている。本学で実験動物と動物実験に関わる全ての研究者は、これらの内容を熟知した上で、実験動物を適切に飼育管理し、適正な動物実験を実施しなければならない。