===== 第77回遺伝子技術講習会 =====
主 催:熊本大学 生命資源研究・支援センター 遺伝子実験施設
共 催:拠点形成研究B「新世代生命科学におけるプロテオミクス
研究・教育システムの構築」
テーマ:『コムギ胚芽無細胞タンパク質合成技術』
〜ハイスループットタンパク質合成が拓く新たな世界〜
日 時:2006年10月26日(木) 13:30〜15:30
場 所:熊本大学 生命資源研究・支援センター
遺伝子実験施設 6階 講義室(602)
機 器:全自動無細胞タンパク合成機
Protemist DT[株式会社セルフリーサイエンス]
講 師:株式会社セルフリーサイエンス 最高技術顧問 渡部 素生 氏
内 容:
無細胞タンパク質合成法とは、細胞から調製、あるいは人工的に設計したmRNAを生体の遺伝情報翻訳系を含んだ人工容器内に添加し、目的のタンパク質を効率よく合成しようとするものです。このシステムは、生命体の生理学的制約を受けることがないため、合成可能なタンパク種をほとんど無限大にまで広げることができるものと期待されています。愛媛大学遠藤彌重太教授らは、コムギ胚芽無細胞系を改良するとともに新たに開発した要素技術を組み込むことによって、タンパク質合成能力を飛躍的に高めることに成功し日本発の独自の技術として完成させました。この技術は、生細胞 法と並ぶ組み換えタンパク質調製法で、真核細胞遺伝子の発現に優れた特性を発揮 することが期待されています。
大規模なゲノム解析が進行する中、我々は膨大なゲノム情報を手にすることが出来ます。しかし、ゲノム情報そのものは本来的には静的なものであり、ゲノム情報からだけでは生命現象は理解できません。生命現象の理解には、ゲノムの表現型としてのタンパク質の時間軸を含めた網羅的かつダイナミックな動きを読みとる必要がありま す。
今回はコムギ胚芽系無細胞タンパク質合成法の技術概要と網羅的蛋白質合成事例な どをご紹介するとともに、世界に先駆けて開発に成功した全自動無細胞タンパク合成 機についても簡単な紹介を致します。
プログラム
13:30〜14:30 講演
14:30〜15:00 質疑応答
15:00〜15:30 全自動無細胞タンパク質合成機のデモ運転。
当日はモデルタンパク質を使用しての発現実験を行います。
参照ホームページ:
http://www.cfsciences.com/jp/business.html#4