第170回遺伝子技術講習会
NanoString社 nCounter技術のご紹介
~DNA・RNA・Proteinを同時にデジタル検出~
日 時: 2017年 8月23日(水)
第1部 14:00~15:00
第2部 17:00〜18:00 *内容は同一です。
場 所: 熊本大学 生命資源研究・支援センター 遺伝子実験施設 6階 講義室【602】
講 師:アズワン(株)バイオサイエンスグループ 上向 健司 氏
要 旨:
NanoString社が開発したnCounter システムは、調べたい核酸(RNA, miRNA, DNA)をデジタル・ダイレクトカウントすることができる新しいタイプの標的核酸解析 システムです。1サンプルから最大800遺伝子のマルチプレックス解析を非常にシンプルな操作で行えます。(手作業は10分、2日後に結果が得られます)
CodeSetと呼ばれる特殊な分子バーコードを付加したプローブは、デジタルアナライザーで1分子1カウントすることでPCR増幅や逆転写を必要としないダイレクトカウントを実現しています。この技術により、PCRバイアスを排除し、従来PCR増幅が困難なフォルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)サンプルでも高い再現性が得られます。
nCounterシステムは遺伝子発現解析の他にも様々なアプリケーションがあり、miRNA解析、Fusion Gene解析、染色体コピーナンバー(CNV)解析にも対応します。
最近では、がん種を横断して解析を行うPanCancer Pathway kit、がん免疫にフォーカスしたPanCancer Immune Kitに続き、核酸と蛋白質を同時にデジタルカウントするキットもリリースされ、またSNV(SNP, short indell)を解析するキットもリリースされ、さらに使用用途が広がっています。
本セミナーではnCounter Systemの概要とアプリケーション例の他、臨床研究での使用例についてもご紹介いたします。キーワード:nCounter、遺伝子発現、デジタルカウント、FFPE、再現性、miRNA、染色体CNV、Fusion Gene、シングルセル、PanCancer