第132回遺伝子技術講習会
『自己導入型siRNA試薬Accell siRNA』を用いた新しいsiRNA実験と細胞のハイコンテントアナリシス
日付:2011年 9月 15日(木)14:00〜15:15場所:熊本大学 生命資源研究・支援センター
遺伝子実験施設 6階【602】講義室
講師:サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社
バイオサイエンス事業本部 大木本 圭 氏
内容:
siRNAを用いた遺伝子ノックダウンは、その特異性の高さと簡便な操作により急速に普及いたしました。一方、合成系siRNAを使った実験は一過性のノックダウン効果であること、またsiRNA導入が困難な細胞への対応などが課題となっています。
この度ご紹介いたしますAccell siRNAは、弊社独自の化学修飾基を導入したsiRNAです。修飾基の機能によりAccell siRNAはトランスフェクション試薬を用いずにさまざまな細胞に導入されます。そのため、導入条件の至適化が容易なため、ノックダウン実験を従来法より簡便に行うことができます。この新しい導入メカニズムにより従来法では導入が困難であった神経細胞、浮遊細胞や初代培養細胞を実験材料として利用することが出来るので、研究対象が広がります。さらに、細胞障害性の少ない導入メカニズムは、細胞を継代しながら長期に渡るノックダウン効果を持続することができます。
今回のセミナーではRNAi実験の流れに沿って課題と改善について考察しながら、Accell siRNAでご提供できるRNAiの新しいソリューションについてご紹介いたします。
また、siRNAによる遺伝子ノックダウン実験の表現型解析においても有用な、細胞イメージアナライザーを用いた最新の細胞解析技術=ハイコンテントアナリシス(HCA)解析手法=についてもご紹介いたします。この手法は蛍光顕微鏡で取り込んだ画像データ(細胞形態情報や蛍光標識したオルガネラの局在情報など)を数値化し細胞形態や機能を定量的に解析できる特長があります。解析例を含めてご紹介します。
セミナーの内容:
・siRNA実験のポイント
・Accell siRNAの特徴
・Accell siRNAの利用方法
・Accell siRNAの実際例
・ハイコンテントアナリシス(HCA)解析手法について
・細胞イメージアナライザー(ArreyScan)
※遺伝子技術講習会および使用説明会は、遺伝子実験施設未登録の方でも参加可能です。是非、周囲の方にお知らせください。