第114回遺伝子技術講習会
『 次世代高感度マイクロアレイによるアプリケーションのご紹介 』
開催日時:2009年 11月6日(金) 15:00〜16:00場 所:熊本大学 生命資源研究・支援センター
遺伝子実験施設 6階 講義室【602】
講 師:アジレント・テクノロジー株式会社
バイオアプリケーショングループ 田谷 俊貴
概 要: アジレント・テクノロジーのマイクロアレイは、最新のインクジェット技術を
用い、ロングオリゴ(60mer)をガラス基板に直接in situ合成しています。こ
の過程において極めて高い合成収率を達成することで、これまでにない高い品
質でオリゴDNAを合成できるようになりました。この高い合成収率で作成され
た高品質のオリゴと最適化されたプロトコルと組み合わせることによって、ク
ロスハイブリダイゼーションを大きく低減し、これまでのマイクロアレイでは
達成できなかった「高感度」を実現することができます。
また極めて高い合成収率を実現することによって、100merを超えるようなさらに
長いオリゴDNAを合成することも可能になりました。
この超ロングオリゴを利用することによって、ゲノム上の特定部位を高効率にエンリッチ
することが可能になり、次世代シーケンシングの効率とコストを劇的に改善することができます。
● AgilentオリゴDNAマイクロアレイについて
独自のマイクロアレイ製造技術<インクジェットプリント技術cについて、
そのメリットと活用法を紹介します。
● 高感度マイクロアレイ_アプリケーション紹介
・Gene Expression 解析
転写関連因子やシグナル伝達に関与する遺伝子など、発現量の非常に低い遺伝子群を
捉えることができます。
・miRNA Expression 解析
ユニークなプローブデザインによって、機能しているmiRNAを正確に捉えることができます。
さらに遺伝子発現とmiRNA発現を統合的に解析することも可能となりました。
・ChIP-on-chip / Methylation 解析
発生・再生研究に欠かせない技術です。
ゲノムDNA-タンパク質相互作用・Methylation部位を精度高く検出します。
*アプリケーション紹介の中で、様々な研究への活用例を御紹介します。
【例】iPS細胞研究への活用 「Suppression of induced pluripotent stem cell generation by the p53p21 pathway. Nature」
【例】Methylation解析 「Epigenetic profiling at mouse imprinted gene clusters reveals novel epigenetic and
genetic features at differentially methylated regions. Genome Res」
● マイクロアレイ製造技術の新しい利用法
次世代シーケンサーを効率的に活用するための新技術「SureSelect」。
ロングオリゴDNAによるターゲットゲノム領域のエンリッチ技術を紹介します。