多数の方の御来聴を歓迎いたします。
第104回遺伝子技術講習会
『ライカ蛍光イメージングセミナー』
開催日時:2009年3月17日(火)
13:00〜14:00 セミナー
14:00〜17:00 デモンストレーション
場所:熊本大学 生命資源研究・支援センター
遺伝子実験施設 6階 講義室【602】
講師:ライカマイクロシステムズ株式会社 リサーチ・クリニカル事業部
五十嵐 健 氏
矢倉 久仁子 氏
セミナー要旨
1.ライカ共焦点顕微鏡新技術(STED・ホワイトレーザー)及びアプリケーションについて講師:五十嵐 健 氏
ライカ TCS SP5Xは、470nmから670nmまでの連続出力波長を持つホワイトレーザーを搭載した共焦点顕微鏡です。従来のように個別の半導体レーザーやガスレーザーをつなぐことなく、1本のホワイトレーザーからAOTF(音響光学チューナブルフィルター)により、使用する励起光を1nm単位で自由に選択できます。多重染色用には最大8励起光を同時に使用可能で、クロスエキサイテーションを最小限にする波長を選ぶことができます。ホワイトレーザーにより、各蛍光色素の最適波長で励起することができます。今後開発される色素にも容易に対応できます。当セミナーではホワイトレーザーで撮影した細胞内オルガネラの8重染色画像などのアプリケーション例をご紹介いたします。
また、現在の顕微鏡の10倍の分解能を実現した先進技術STED (Stimulated Emission Depletion:誘導放出制御)につきましても、その仕組みを簡単にご説明させて頂きます。
2.ライカ新蛍光実体顕微鏡について
講師:矢倉 久仁子 氏
人の視覚のしくみに着目し、人の脳機能を活用する発想から開発されたのが、ライカ光学系FusionOpticsTM光学系です。左右非対称の光路から異なった情報(深い焦点深度/高い解像力)を送ることで、かつてないリアルな奥行き感が得られます。
ライカ蛍光実体顕微鏡 M205FAは、FusionOpticsTMを搭載しており、顕微鏡の電動機能、周辺機器、そして蛍光イメージングシステムを組み合わせることで、タイムラプス、Z-スタック、タイリングなど、in vivo蛍光イメージングを実体顕微鏡の容易な操作感で実施することができます。
当セミナーでは、ショウジョウバエ蛹化後初期~頭部外転、および発生過程での細胞死のダイナミクスをM205FAシステムを使用して、タイムラプス観察した事例をご紹介します。体節の後部領域に核移行シグナルを付与した蛍光タンパク質を発現、囲蛹殻存在下でも蛍光を立体的かつ鮮明に検出しました。
デモンストレーション内容
以下のデモンストレーションを行います。ご都合の良い時間にお越し下さい。サンプルの持ち込みも歓迎いたします。・蛍光実体顕微鏡M205FA
・デジタルカメラDFC310FX