アクティブボード・2017年10月
     ・・・・・2017年10月 1日更新・・・・・
研究発表を行った学会;
   日本遺伝学会第89回大会 
   2017年9月13日〜16日(岡山、岡山大学)
タイトル;染色体特異的にクラスターを形成しているトラップ領域:CSCT13は、マウス初期発生過程において重要な役割を演じていることが示唆された.
発表者;荒木 正健 氏
   (熊本大学 生命資源研究・支援センター ゲノム機能分野)
要旨;
 我々は、データベース「EGTC」を構築し、全世界に公開している。トラップした遺伝子のアノテーションを行う過程において、染色体特異的にクラスターを形成しているトラップ領域(CSCT)を発見し、昨年度の大会で報告した。ゲノム編集技術を用いてCSCT13領域全体を除去したマウスライン(ΔCSCT13)では、ヘテロ接合体同士の交配で得られるホモ接合体に外見的な異常は観察されなかったが、ホモ接合体が生まれる確率はメンデル則と比較して有意に少なかった。また、ホモ接合体同士の交配で得られる産仔が極端に少なかった。さらに、CSCT13領域内に存在する遺伝子が精巣と胎盤で発現していることから、CSCT13領域はマウスの配偶子形成及び初期発生過程で重要な役割を演じていることが示唆された。