アクティブボード・2014年 9月
     ・・・・・2014年 9月 4日更新・・・・・

研究発表を行った学会;
・第36回日本分子生物学会年会
 2013年12月 3日〜 6日(神戸)
タイトル;可変型遺伝子トラップクローンの進展.
発表者;吉信 公美子 氏
   (熊本大学 生命資源研究・支援センター バイオ情報分野)
Abstract;
 遺伝子トラップ法は、個体レベルでの遺伝子機能解析に有効な手段である。我々は、可変型遺伝子トラップ法により、1162種類の ESトラップクローンを作製し、464種類のマウスラインを樹立した(8月22日現在)。トラップしたDNAは、既知遺伝子やEST配列、データベースに登録の無いnew配列、non-coding RNAが含まれる。これらのクローン情報は、the database for the Exchangeable Gene Trap Clones (EGTC) (http://egtc.jp/)で公開している。
 トラップクローンを特徴づけるため、我々は、トラップマウスのプロモーター発現解析を行ってきた。これまで120マウスラインの成体マウス各種臓器について、X-gal染色を行った。X-gal染色による発現プロファイルは、EST profile (UniGene)との間にはほとんど相関が無かった。このことは、トラップクローンを利用する際は、既存データベースの発現データよりも、X-gal染色で解析した発現プロファイルの情報が重要であることを示している。また、解析ラインの中に、発現に組織特異性を示すラインや雌雄差を示すラインを新たに見いだした。
 さらに我々はCre-loxシステムを利用し、トラップクローンのレポーター遺伝子をcre遺伝子に置換した。Creドライバーマウスは、コンディショナルノックアウトに広く用いられているが、その整備は充分とは言えず、有用なCreドライバーの探索を行うことにした。我々は、100を超えるラインを樹立し、Creによる組換えの組織特異性を検討するため、Cre/ROSA26RのX-gal染色を行った。これまで53ライン検討したが、予想に反しほとんどはユビキタスであった。しかしながら、”Ayu21-T188”は、脳特異的コンディショナルノックアウトに有用であることが示唆された。
 本発表では、トラップクローンの進展とリソースとしての役割について報告する。