アクティブボード・2011年 8月
     ・・・・・2011年 8月 9日更新・・・・・

研究発表を行った学会;
・第25回モロシヌス研究会 
 2011年7月8日〜9日(十日町市、新潟)

タイトル;急性膵炎におけるEGFRの意義

発表者;上原 仁 氏
   (熊本大学 薬学部 薬学科、生命資源研究・支援センター 疾患モデル分野)
Abstract;
オートファジー(自食作用)の詳細な制御機構については未だ完全には理解されていない。我々は、膵腺房細胞においてEGFRがオートファジーを制御するという仮説を立て、膵腺房細胞特異EGFR欠損マウスを作製し、実験を行った。このマウスは正常に生育し、コントロールマウスと比較して肉眼的異常を認めなかった。このマウスを用いて、EGFRのオートファジー制御に関わる機能を解析するために絶食実験を、膵炎発症時の機能を解析するためにセルレイン膵炎誘発実験を実施した。その結果、EGFRの欠損は、絶食時、急性膵炎時におけるオートファジーの誘導に影響を与えなかった。また、下流のシグナル経路への影響も見られなかった。このことから、オートファジーの誘導におけるシグナル経路にEGFRは関係していないことがわかった。