アクティブボード・2008年11月
・・・・・2008年11月 4日更新・・・・・
研究発表を行った学会;
・第53回日本生殖医学会総会・学術講演.
2008年10月23日~24日(神戸)
タイトル;冷蔵輸送したマウス精巣上体尾部由来精子からの産子の作出.
発表者; 金子 武人 氏
(熊本大学 生命資源研究・支援センター 資源開発分野)
Abstract;
非凍結による精子輸送の実現は、ドライシッパーを必要とせず、さらには凍結 融解操作により低受精能を示す系統に対して有効な手段となる。そこで、本研 究では、マウス精巣上体尾部を4℃で輸送した後、採取した精子を用いて体外 受精および胚移植を行うことで、その有用性について検討を行った。宅急便 (4℃)で輸送した精巣上体尾部から精子を回収し、体外受精を行った。一部 の卵子はレーザーによる透明帯穿孔(Kaneko et al. Reprod Med Biol 2006) を行った後、体外受精に用いた。翌日、得られた2細胞期胚は胚移植を行うこと で産子への発生について検討した。体外受精率および産子率において、穿孔未 処理区に対して穿孔区で高い値を示した。本研究結果より、冷蔵輸送したマウ ス精巣上体尾部精子からの産子作出は可能であり、透明帯穿孔卵子の利用によ り受精卵および産子の作出効率の向上が認められた。