アクティブボード・2007年12月
・・・・・2007年11月30日更新・・・・・
研究発表を行った学会;
・21st International Mammalian Genome Conference、2007年10月28日~11月1日(京都)
タイトル;CARDにおけるマウス胚/精子バンク.
Mouse embryo/sperm bank system at the Center for Animal Resources and Development (CARD), Kumamoto University, Japan.
発表者; 中潟 直己 氏
(熊本大学 生命資源研究・支援センター 資源開発分野)
Abstract;
爆発的に増え続けるミュータントマウスに対して、国内外でマウスバンクが次々と設立され、それらマウスバンクの世界的な組織、Federation of International Mouse Resources (FIMRe)が2005年に発足された。一方、2006年にはアジアにおいて、遺伝子改変マウスの作製と保存に関するコンソーシアム、AMMRA(Asian Mouse Mutagenesis and Resource Association)が設立された。熊本大学CARD(Center for Animal Resources & Development)は、我が国を代表するマウスバンクであり、1998年に設立されて以来、年々、保存マウス系統数が増加している。CARDのバンクシステムには、以下の2つがある。すなわち、一方は、マウスの寄託を受け、保存された系統について情報を公開し、第三者へ広く供給するものである。この場合の料金はマウスのCARDへの輸送や凍結保存経費など、寄託に関する一切の経費は無料であるが、供給に関しては、有料(実費)である。他方は、有料にてマウス胚/精子の凍結保存サービスを行うもので、保存したマウスを第三者へ分与しない、また、そのマウスの情報を公開しないという条件で実施している。前者は年間100〜150系統の寄託があり、年々、寄託保存系統数が増えていると同時に、海外からの供給依頼も増えている。後者は2006年4月から開始したばかりであるが、すでに100系統以上の凍結保存の依頼が入っており、着実にその成果を上げている。現在、両者を合わせると1000系統以上のマウス胚/精子を凍結保存しており、その90%以上が遺伝子改変マウスである(http://cardb.cc.kumamoto-u.ac.jp/transgenic/index.jsp)。