アクティブボード・2007年 6月
     ・・・・・2007年 6月 1日更新・・・・・

研究発表を行った学会;
・第40回日本発生生物学会・第59回日本細胞生物学会 合同大会、2007年 5月28~30日(福岡)

タイトル;Several molecules regulate the migration of liver bud in the chick embryo.
発表者; 辰巳 徳史 氏
   (熊本大学 発生医学研究センター パターン形成分野)
Abstract;
 脊椎動物の肝臓発生は肝内胚葉細胞、血管内皮細胞、横中隔間充識(Septum Transversum Mesenchyme: STM )の3種類の細胞が相互作用する事によって調節されている。ニワトリの肝臓発生は、前腸内胚葉領域が周囲のシグナルにより肝細胞への誘導を受けた後すぐに、横中隔間充識に2本の肝芽(Liver bud)として突出する。その後肝芽は2本の卵黄静脈が融合した静脈管(Ductus Venosus)に沿って伸長を行う。伸長後、2本の肝芽は増殖を伴い静脈管を取り囲み、融合して原始的な肝臓として発生する。この肝芽の移動は正常な肝臓発生に必須な現象であるが、その詳細は明らかにされていない。そこで、我々はNRTN-GFRα2の解析を行い、NRTNが静脈管で発現し、GFRα2を発現する肝芽を誘引している事を明らかにした(Developmental Biology 2007 in press )。今回、我々はさらに肝芽の移動を制御する因子の探索と解析を行い、Semaphorin 6Aが関与する可能性を見いだした。これらの事から、ニワトリ胚の肝芽の移動は複数の分子によって調節されている事が示唆された。